アベリアは、井の頭公園のああちこちに植えられている園芸品種の低灌木です。コンパクトで好みの大きさに剪定することができるうえに、四季咲きといえるほど長い開花期(5月中旬~10月)や、半常緑でありながら寒さに強いという特徴があり、管理しやすいのかもしれません。
蜜を栄養源にする昆虫たちは、夏場から秋にかけて、他にあまり花が咲いていないような時期に、盛んにこの花を訪れます。

▲アベリアの花の蜜を吸いにきたカラスアゲハ(7月)
過去の例から拾ってみると、いろいろなチョウやガが吸蜜に訪れることがわかります。

(9月)



(9月)

(7月)

(8月)

(11月)


(7月)


夜に活動するスズメガなどもアベリアを訪れています。
ハチの仲間もやってきます。




スズメバチもよく来ます。
これらの昆虫を狙う天敵も潜んでいます。トンボたちもアベリアに来る昆虫を狙って飛び回っています。

蜜を吸う昆虫たちは、だいたい7月~9月ごろにアベリアの花を利用していることがわかります。
ところが最近、樹木の剪定が頻繁に行われ、昆虫たちが花を利用する時期に、花があまり咲かないような状態になってしまいました。


今年はこんな状態なので、いつもアベリアで見られるオオスカシバもほとんど現れません。
アベリアは、よく枝を伸ばす植物なので、剪定は必要だと思いますが、この花が一番よく咲く時期に花が咲かないような剪定のしかたは、人の鑑賞という観点からも、生物多様性という観点からも、好ましくないのではないでしょうか。
文責:takaku






